手法の前に
環境を整える
FXで最初に決めるのは手法ではありません。登録業者かどうか、資金をどこまで危険にさらすか。ここが先です。
FXは為替の変動により、預けた資金を超える損失が生じるおそれがある取引です。始める前に、失っても生活に影響しない範囲を決めてください。
登録業者かの確認
日本国内で店頭外国為替証拠金取引を業として行うには、金融商品取引業の登録が必要です。登録を受けていない業者との取引は、法律上の保護が及びません。
金融庁のサイトに、免許・許可・登録等を受けている業者の一覧が公表されています。商号と登録番号を照合してください。数分で終わります。
登録業者かどうかで、何が変わるのか
登録業者には、数字で決まった縛りがかかります。いちばん大きいのが証拠金の規制です。個人が相手の取引では、必要証拠金は取引額の4%以上と決まっています(金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第1項第27号・第28号、平成22年8月1日から)。4%の裏返しが、よく言われる「レバレッジ25倍」です。
この4%という数字は、始めるのに必要な額であると同時に、飛ぶまでの距離でもあります。
レバレッジ25倍で建てたとき、いくら要って、何%動いたら消えるか(当サイト計算)
| 取引額 | 必要証拠金(4%) | 証拠金がゼロになる値動き | 1ドル150円なら |
|---|---|---|---|
| 500,000円 | 20,000円 | 4% | 6円 |
| 1,000,000円 | 40,000円 | 4% | 6円 |
| 1,500,000円 | 60,000円 | 4% | 6円 |
| 3,000,000円 | 120,000円 | 4% | 6円 |
根拠:個人顧客を相手方とする店頭外国為替証拠金取引の必要証拠金は取引の額の4%以上(金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第1項第27号・第28号。平成22年8月1日から施行)。金額と値動きは当サイトの計算です。証拠金と同額の含み損が出ると証拠金がゼロになるため、値動きの幅は取引額の4%になります。実際には各業者が定めるロスカット水準で、その前に強制決済されます。2026年9月18日に確認しました。
右端を見てください。取引額がいくらでも、証拠金が消えるまでの値動きは4%です。1ドル150円なら、6円動いたら証拠金と同じ額の含み損になります。25倍で建てるというのは、そういう距離で戦うということです。
実際には、そこまで行く前に強制決済されます。登録業者にはロスカットの実施が求められていて、預けた証拠金を超える損失が出ないように水準と判定間隔を定めることになっています。逆にいえば、無登録業者にはこの縛りがありません。入金する前に登録番号を照合する理由は、ここです。
口座を見るときの項目
・スプレッド(売値と買値の差。取引ごとの実質コスト)
・取引手数料の有無
・スワップポイントの水準
・取引ツールの種類と、対応する取引形式
・ロスカットの基準(証拠金維持率が何%で執行されるか)
・最小の取引単位
スプレッドは「原則固定」と書かれていても、相場が急変する時間帯には広がることがあります。平常時の数字だけで比べないようにしてください。
口座の仕様と取引ツールを確認する
スプレッド・取引単位・対応ツールは公式サイトに記載されています。
- 申し込む前に、条件と金額だけ確認できます
- FXは元本を上回る損失が生じるおそれがあります
- 本サイトは投資助言を行うものではありません
口座は1社だけ見て決めないほうが、比べる基準ができます。同じ通貨ペアでも、スプレッドの提示条件、 スワップの水準、取引ツールの対応環境は会社ごとに違います。上の6項目を同じ順で並べて見比べてください。
もう1社、口座の条件を見比べる
スプレッド・取引単位・ツールの対応環境を、同じ項目で並べて確認できます。
- 申し込む前に、条件と金額だけ確認できます
- FXは元本を上回る損失が生じるおそれがあります
- 本サイトは投資助言を行うものではありません
資金の決め方
順序は、「許容できる損失額」から逆算することです。
① 失っても生活に影響しない金額を決める
② 1回の取引で許容する損失を決める(①に対する割合で)
③ ②から、取引できる数量が決まる
④ 証拠金維持率が、相場変動時にどこまで下がるかを確認する
逆に「いくらから始められるか」を起点にすると、資金量に対して過大な取引になりがちです。最小取引単位が小さいことは、小さく始められるという意味であって、リスクが小さいという意味ではありません。
稼働環境
自動売買を使う場合、取引の仕組みがどこで動くかによって必要な環境が変わります。
業者のサーバー側で動く形式。自分のパソコンを起動しておく必要はありません。
自分の端末でツールを動かす形式。パソコンの電源、通信、再起動が取引に影響します。常時稼働を前提とする場合、仮想デスクトップなどの選択肢がありますが、費用と管理の手間が増えます。
まず、使う予定の形式がどちらかを確認してください。不要な環境に費用をかける必要はありません。
自動売買の仕組みと対応環境を確認する
どの形式で動くかによって、必要な環境が変わります。公式サイトで確認できます。
- 申し込む前に、条件と金額だけ確認できます
- FXは元本を上回る損失が生じるおそれがあります
- 本サイトは投資助言を行うものではありません
記録と検証
取引の記録を残してください。日付、通貨ペア、根拠、結果。記録がないと、うまくいった理由もいかなかった理由も分かりません。
多くの取引ツールには履歴を書き出す機能があります。口座を選ぶときの項目に、これを入れておくと後で役に立ちます。
なお、国内の店頭外国為替証拠金取引による所得は申告分離課税の対象とされています。年間の損益は確定申告に必要になるため、記録は税務上も意味を持ちます。詳しくは国税庁の公表資料をご確認ください。
FX環境の比較ガイドの記事一覧
一次情報の確認先
このページに書いたことは、以下の公的機関の公表情報で確かめています。制度は変わることがあるので、確かめた日を各所に書き、確認先も置いています。