ファクタリングと貸付は、何が違うのか
当サイトが2026年8月30日に6社を照会したところ、貸付を行う1社にだけ貸金業登録があり、ファクタリング5社は「該当データなし」でした。この差は偶然ではありません。取引の性質が違うため、必要な登録も違います。
2つの取引は、お金の流れが違います
貸付には利息制限法第1条の上限があります。元本10万円未満は年20%、10万円以上100万円未満は年18%、100万円以上は年15%。条文は超えた部分を「その超過部分について、無効とする」としています。さらに出資法第5条第2項は、業として貸付けを行う者が年20%を超える利息契約をしたときに5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金と定めています。
ファクタリングは売買なので、この上限がかかりません。手数料に法律上の上限が無い、ということです。(e-Gov法令検索で2026年9月18日に確認)
| 手数料 | 入金までの日数 | 年率に直すと |
|---|---|---|
| 3% | 30日 | 約36% |
| 5% | 30日 | 約61% |
| 10% | 30日 | 約122% |
| 20% | 30日 | 約243% |
| 10% | 60日 | 約61% |
計算式:手数料率 ÷ 支払期日までの日数 × 365。当サイトによる計算例です。
「手数料10%」と「年利10%」はまったく違います。30日サイトの手数料10%は年率にして約122%です。違法という意味ではありません。売買なので上限が無いだけです。ただし年率に直さないと、貸付と同じ土俵で比べられません。→ 上限金利と年率換算のくわしい説明
| ファクタリング | ビジネスローン(貸付) | |
|---|---|---|
| 取引の性質 | 売掛債権の売買(債権譲渡) | 金銭の貸付 |
| 受け取るお金 | 債権の売却代金 | 借入金 |
| 返済義務 | 原則なし(債権が回収されれば完了) | あり(元本+利息) |
| 差し引かれるもの | 手数料 | 利息 |
| 上限規制 | 利息制限法の上限は直接は適用されない | 利息制限法・出資法の上限が適用 |
| 貸金業登録 | 不要 | 必要 |
| 当サイトの照会結果 | 5社すべて「該当データなし」 | 1社に登録あり |
出典:金融庁 登録貸金業者情報検索サービス(2026-08-30 照会)
実データが示したこと
当サイトが照会した6社は、契約の性質と登録の有無が100%一致しました。
登録があったのは アクト・ウィル株式会社(事業資金ビジネスローン)の1社のみ。
「該当データなし」だったのは 株式会社No.1、株式会社hs1、株式会社トラストゲートウェイ、株式会社ビートレーディング、OLTA株式会社 の5社で、いずれもファクタリングを提供する会社です。
つまり、ファクタリング会社に貸金業登録が無いのは想定どおりの状態です。登録の有無だけを並べて優劣を論じることには意味がありません。
自分の状況では、どちらが向いているか
売掛金があるならファクタリング、売掛金を前提としない資金なら貸付。どちらも申し込み前に条件だけ無料で確認できます。
アクト・ウィル株式会社/貸金業登録:東京都知事(5)第31521号/日本貸金業協会会員 第005834号(2026年8月30日 当サイトが金融庁DBで照会)。株式会社No.1(Easy factor)はファクタリングのため貸金業登録を要しません。広告(PR)。当サイトは紹介による報酬を受け取ることがあります。資金調達の可否・条件は各社の審査によります。それでも注意が必要な場合があります
金融庁は、ファクタリングを装いながら実質的に貸付を行う取引について注意を促しています。形式がファクタリングでも、実態が貸付であれば貸金業の規制対象になり得ます。
実態を見分ける手がかりは、契約書の次の点です。
| 確認する箇所 | 貸付に近いことを示すサイン |
|---|---|
| 償還請求権(買戻し義務) | 売掛先が支払わなかったとき、利用者が買い戻す・弁済すると定められている |
| 担保・保証 | 債権の売買なのに、担保や連帯保証を求められる |
| 分割での支払い | 売却代金の受け取りではなく、分割返済の形になっている |
| 手数料の水準 | 年利に換算すると、利息制限法の上限を大きく超える |
「上限を超える」とは、いくらのことか
4行目の「上限を大きく超える」を、金額にします。売掛金100万円を30日前に受け取る場合で並べます。
| 手数料 | 払う額 | 年率に直すと | 貸付だったら | 上限(年15%)との差 |
|---|---|---|---|---|
| 3% | 30,000円 | 約36% | 年20%超で刑事罰の水準 | +17,671円 |
| 10% | 100,000円 | 約122% | 出資法第5条第2項に触れる水準 | +87,671円 |
| 20% | 200,000円 | 約243% | 同上 | +187,671円 |
| (比較)年15%で30日借りる | 12,328円 | 15% | 利息制限法の上限ちょうど | — |
計算式:利息=1,000,000円×15%×30日÷365日=12,328円。年率=手数料率÷30日×365日。利息制限法第1条は元本100万円以上で年15%を上限とし、超過部分を無効と定めています。出資法第5条第2項は、業として金銭の貸付けを行う者が年20%を超える利息の契約をしたときに刑事罰を定めています。当サイトによる計算です。
どちらを選ぶかの判断軸
| 状況 | 向いている方 | 理由 |
|---|---|---|
| 売掛金があり、入金までのつなぎが必要 | ファクタリング | 返済義務が生じない。負債が増えない |
| 売掛金が無い/設備投資などの資金 | ビジネスローン | 債権を前提としないため |
| 調達コストを年率で比較したい | ビジネスローン | 利息制限法の上限があり、年率で比較しやすい |
| 信用情報に記録を残したくない | ファクタリング | 借入ではないため(ただし各社の運用による) |
貸付(ビジネスローン)側の条件を確認する
売掛金を前提としない資金調達を検討する場合は、貸金業登録のある事業者が対象になります。当サイトが公的DBで登録を確認できたのはアクト・ウィル株式会社でした。
アクト・ウィル株式会社/貸金業登録:東京都知事(5)第31521号/日本貸金業協会会員 第005834号(2026年8月30日 当サイトが金融庁DBで照会)。株式会社No.1(Easy factor)はファクタリングのため貸金業登録を要しません。広告(PR)。当サイトは紹介による報酬を受け取ることがあります。資金調達の可否・条件は各社の審査によります。